独立後、任意継続にするか国保にするか

開業マニュアル

「任意継続」が有利な場合も

会社員だと「厚生年金」「健康保険」に入っていましたよね。独立すると無条件で「国民年金」「国民健康保険」になるのかというと、それとは別に「任意継続」というものがあります。

任意継続とは、今まで会社が払ってくれていた折半分の保険料を自分で払うことにより、今の年金・健康保険を続けられるというもの。

任意継続のメリットは

①国民年金より将来の年金受取額が増える
②扶養者がいれば、保険料加算がない

デメリットは「保険料が高くなることがある」ことです。

任意継続にするか、選択のポイント

①扶養者がいるなら「任意継続」が有利
②国保は前年収入で保険料が決まるので、前年の基本給が今より安かったなら「国民年金・国保」

任意継続だと、会社員時代の自己負担額のおよそ2倍が全体の保険料になります。(年金も保険料も)国保だと前年収入で決まるので計算が必要です。役所の「健康保険窓口」で相談に乗ってくれますので、給与明細を持って退職後に窓口で話をし、状況によって国保の手続きをとるといいです。

手続きは退職後20日以内です。また、任意継続は2年間保険料がそのままですが、その後は国民年金・国保に切り替わりますので、再度手続きが必要になります。手間がかかりますが保険料は安いに越したことないので、根気強く手続きしましょう。

学習塾の独立なら、大半は「国保」切替えが有利

学習塾の場合、一般的には初年度は売り上げが低く、収入も低くなります。なので、翌年の国保は安くなるケースがほとんどです。(保険料免除もあります)

収入が低いのに任意継続にしていたら、翌年に不相応な保険料を払うことになります。逆に、初年度からガンガン利益が出た場合、任意継続だと保険料が変わらないためかえって安く済みます。

任意継続は2年間続けられますが、状況によって途中で国民年金・国保に切り替えが可能です。逆に、一度国民年金・国保に切り替えてしまうと、途中で任意継続に変えることができません。

まとめると

・初年度は売り上げが低くなりそうなので、大半のひとは「国民年金&国保」切替えでOK
・扶養者がいて、よっぽど初年度から売上に自信のあるひとは「任意継続」を

今後の見通しを踏まえつつ、賢い選択を!

売上が出てくると高額な国保が気になりだします。マイクロ法人を作ることで社保となり、保険料が下がります。個人事業主スタート時は不要ですが、ゆくゆくはご検討を。