借金は悪?怖い?
独立開業の資金をどうするか問題。
理想は「自己資金ですべて賄う」でしょうが、サラリーマン時代のたくわえだけで準備するには時間がかかります。借入金を利用すれば、スタートを早くきれ「機会損失」を減らせます。
雇われ教室長で収入が年間350万円
独立して稼ぎ引退するころには年間700万円
なら、1年でも早く独立したほうが350万円多く稼げるぞ!というわけです。
一方で「借金って利息払うんですよね?」「返せなくなったら首が回らなくなって怖い」というイメージを持つ方も多いと思います。
たしかに個人が借金をする場合、怖いのは「消費者金融」や「クレジットカードのキャッシング」「リボ払い」です。これらは金利が2けた。元本返済が遅いと、恐ろしい額の金利が雪だるま式に増えていきます。
一方でビジネスの際に使う借入のうち、安全なのはもちろん「金利の安い金融機関」です。僕が借りたのは、以下に示す「日本政策金融公庫」でした。
また、それとは別に小規模企業共済に入っていれば共済から数年で「無利子の借り入れ」ができるようになります。
無利子ならノーリスクですね。
資金に困ったときに借金をしようというのは危険。金融機関は「現金」をもっていない個人事業主にはお金を貸してくれません。矛盾するようですが、お金のあるうちでなければ借金できないのです。
手元に現金があれば、当面の運転資金に困らず経営に集中できます。また、急な出費に備えることができます。金利1%台なら単純に500万円借りても年間5~10万円の利息。元本返済もめいっぱい長期にして金銭面の不安を払拭しておくのをオススメします。
手元に残る余剰資金を投資信託で運用するのも良いですよ。必要なときにすぐ現金化できますし。
日本政策金融公庫で借りる
教室立ち上げから3年間を耐える運転資金が必要です。
3年とは、生徒数が定着して口コミが広がり、だいぶ安定的に新規生徒が毎年やってくるために必要な年月と考えます。3年耐えれば、何とかなります。その間、生徒数が少なくても、自分の生活が守れる程度の費用(生活費3年分)を運転資金と考えます。
悲観的に考えても、さすがに「テナント料」などの経費を賄える売上は、初年度からでも上げられるはず。しかし生活費はどこかから湧き出てくるものではありません。
パートナーが働いていたら別ですが・・・それも恰好がつきませんよね。
すべてを自前で用意する必要はありません。日本政策金融公庫がおすすめです(というか、個人事業主ならほぼ一択です)。連帯保証人付けなくても、金利は1%台のはず(個人差あります)。親に保証人になってもらえるなら、もっと金利を下げられます。(心配させたくないので僕は保証人無しを利用しました)
創業より前に、国民生活事業から借ります。上記サイトから必要書類を記入し、ネット申込ができるようです。
創業資金総額の3分の1は自己資金で
起業する個人事業主が、創業時に借入れする平均額は800万円程度のようです。ただ、学習塾は初期設備投資もそれほどありませんので、そこまで必要ないと思います。
目安になるのは、創業資金の総額に対し、自己資金が3分の1程度あること。つまり
250万円の自己資金 + 500万円の借入金 = 合計750万円
ではじめてはどうでしょうか(全部を使うのではなく、ほとんどは運転資金=あなた自身の当面の生活を守るための資金です)。
初期投資(教室備品・必要な工事)に100~200万円使っても、残り資金で日々の生活に耐えられるのではないでしょうか。
生徒が集まらない場合は質素倹約で!
前のポストからの繰り返しになりますが、とにかく「小さく始める」ことがポイントです。最初から豪華な設備をそろえたり、駅前の高いテナントで契約しないこと。どうしても、という場合はあとで設備をグレードアップさせたり、テナントを引っ越せばいいのです。最初からリスクを負いすぎないように。
私の経験からの例示ですが、参考にしていただければ幸いです。