ワンオペ個人塾の開業マニュアル X 2023.09.212024.07.31 北海道のuma 僕の経験上の「例示」にすぎません。最適解を探す参考になれば幸いです。 目次 起業その前に個人塾の利益率なぜ起業したいのか独立のデメリットを考えるどれくらいの規模を目指すのか退職のタイミング資金はどうするか3年間を耐える覚悟家族への説明開業マニュアル場所と開校日を決めるスタイルとシステムを決める開業届を出す新聞折込チラシの手配ウェブサイトをつくる事業用口座をつくる設備や備品をそろえるテナント契約と工事インフラの契約年金や保険の切り替え経営戦略個別指導塾の生き残り戦略大手ができないことをやる限られたマンパワーで健康でなければ続かない規模を求めず我が道をゆく資産を守る小規模企業共済とセーフティー共済iDeCo新NISAマイクロ法人の設立 起業その前に 個人塾の利益率 売上900万円・利益700万円・・・個人塾の収支とはワンオペ個人塾の利益率 ワンオペ個人塾の僕のところは、利益率が8割です。 もしあなたが、すでに教室長として塾に勤めているのでしたら、利益予測を計算しますよね。 「自分一人で経営し、この売上を上げられたなら・・・テナント料が〇〇円で、光熱費が... なぜ起業したいのか 大手塾にはない「個人塾の強み」とは大手塾の強みは「ネームバリュー」と「ノウハウ」 大手塾は「テレビCMで見たことがある」「チラシが毎シーズン入っているので知っている」「周りの子が通っていると聞いた」など、知名度を生かしたイメージで集客に有利な状況です。 その牙城に、ぱっと出... 独立のデメリットを考える 学習塾の独立開業デメリットは?会社員特権を捨てること 独立のデメリットとは 「給与所得ではない」につきます。 毎月決められた給料が入ってきません。 会社員特権(所得税を会社が納めてくれる・保険料を会社が半分もってくれる・各種手当・雇用保険・労災)をすべて捨てることになり... どれくらいの規模を目指すのか 新規生徒を募集しない戦略早く申し込まないと間に合わない塾 今まで教室長をやってきた方は、とにかく「新規生徒」を集めることが習慣化していますよね。 僕が提唱する「ワンオペ個人塾」は、これの逆をやります。つまり、新規生徒を募集しない戦略です。25人でも30人でもいいで... 退職のタイミング 退職は2か月前に伝える現場に迷惑をかけない退職タイミング もし今の学習塾を退職する決断をしたなら、雇用契約書や就業規則を確認したうえで、最低でも2か月前までに直属の上司にその旨を伝えましょう。 法律的には1か月前などでもよいのでしょうが、学習塾はどこも人員配置が... 資金はどうするか 250万円ためて500万円借りる借金は悪?怖い? 独立開業の資金をどうするか問題。 理想は「自己資金ですべて賄う」でしょうが、サラリーマン時代のたくわえだけで準備するには時間がかかります。借入金を利用すれば、スタートを早くきれ「機会損失」を減らせます。 雇われ教室長で収入... 3年間を耐える覚悟 消費生活からの脱却学習塾は「石の上にも3年」経営 創業3年間は、とにかく耐えてください。 あなたがどんなにすばらしい講師であり立派なシステムの塾であっても、地域の皆さんにとっては「得体のしれない個人塾」です。以前の知名度は使えません。今まで教室長として働いて... 家族への説明 開業は独身のうちが理想だが会社員は毎月給与が支払われますが、独立するとそうはいきません。売上が無ければ自分の給与は無し。どんな自営業者も、そんなリスクを負ってビジネスをしています。 もしあなたが妻帯者(または扶養する家族がいる)であれば、当然ですが事前に相談が必要で... 開業マニュアル 場所と開校日を決める 学習塾の開校は「場所」がすべて徹底的にロケーションをリサーチ 学習塾の開業を決意し、家族の同意があればすぐにテナントのリサーチを始めましょう。 資金の捻出は、そのあとで間に合います。 学習塾に適した場所は ・駅前より住宅街・地域の保護者がよく利用する場所のそば(スーパー... スタイルとシステムを決める 個別指導塾か一斉指導か個人塾を開業するにあたり、「個別」か「一斉」かの選択は今までの自分のキャリア次第で決めるのが一番です。 例えば、今まで「個別」でキャリアを積み上げてきたのに、無理に「一斉」を始めてもスキルアップまでに時間がかかり、口コミで広がる話題の塾にな... 開業届を出す 開業はオンラインで最短5分開業届を出す 個人事業主、というと何だか古めかしいので最近はフリーランスっていうんですかね。それも個人塾の開業とはイメージが違うような・・・。起業家のほうがしっくりくるのかな。 まぁイメージはどうでもいいですよね。とにかく開業はさっくり始め... 新聞折込チラシの手配 3回の折込チラシで55万円新聞折込は開校3年まで 認知度がないのですから、開校まもなくは新聞折込チラシに頼るしかありません。 「いまどき新聞なんか取ってないよ」と言われそうですが、僕の地域では「北海道新聞」のシェアが高く、学習塾を利用できない低所得者層は例外でしょう... ウェブサイトをつくる 検索トップ掲載される個人塾ウェブサイト専門知識不要でできる自塾ホームページ 僕もあれこれ試しましたが、やっぱり自作サイトが一番楽ですし、イメージ通りの掲載ができます。 専門知識など不要です。こちらのサイトに全部書いてあります。 そして、サーバー(データを残しておく「借地」のイメ... 事業用口座をつくる 口座開設は「ゆうちょ銀行」一択(追記)2025年6月2日より、ゆうちょBisダイレクトの基本料金が「1,100円」から「2,200円」に改訂されます。また残高不足で自動払込できなかった件数も加算されます。 授業料の徴収を考えると「ゆうちょ」が無難 授業料の徴収を現金です... 設備や備品をそろえる 備品は「安い」「便利」「ポイント」がカギ備品購入先の優先順位 教室備品はほぼネットで揃います。優先度順に、 ヨドバシ(少量の備品など) 楽天(ヨドバシで見つからないもの) アマゾン(楽天で見つからないもの) アスクル(アマゾンで見つからないもの) にしています。ポイントが付いたら... テナント契約と工事 学習塾のテナント契約チェックリスト必ずロケーションと開校タイミングを見て、契約の話をしましょう。 学習塾の教室開業はあせらず、まずは契約前にこちらのチェックリストで確認を。 地域の保護者がよく利用する場所のそばか(スーパーの向かいなど) 駐輪場が確保できるか(地域によって駐... インフラの契約 固定電話を契約しない!これだけのメリット学習塾の開校時、電気や水道などインフラの契約をすると思いますが、悩ましいのが「固定電話」ですよね。 不要になったので、解約しました。そう考える理由は以下の通りです。 ・固定費の削減・問合せ応対はすべてウェブサイトからで業務簡略化・営業電話を... 年金や保険の切り替え 独立後、任意継続にするか国保にするか「任意継続」が有利な場合も 会社員だと「厚生年金」「健康保険」に入っていましたよね。独立すると無条件で「国民年金」「国民健康保険」になるのかというと、それとは別に「任意継続」というものがあります。 任意継続とは、今まで会社が払ってくれていた... 経営戦略 個別指導塾の生き残り戦略 個人塾が生徒を増やすには学習塾の独立開業を支援するumaです。北海道で学習塾勤務10年、ワンオペ個別指導塾15年やっている大ベテランです。独立して悠々自適な生活を手に入れました。 このポストは「ワンオペ個人塾」「個別指導」を想定しています。そして目指すのは「25~... 個別指導塾の「振替授業」問題授業当日の欠席連絡は「自習席」へ 個別指導塾は、欠席者の振替授業を無制限に受け入れてはいけません。 これでは「振替の振替」「振替が取り切れず教室長の担当授業が増える」など、余計な手間がかかって仕方ありません。 ここにも書きましたが、うちの塾... 大手ができないことをやる 「小さい塾」を逆手に取った経営戦略大手塾と同じことをやっていては、物量で負けます。それに、目指すところが違うわけですから、戦略は別であるべきです。 では、大手塾がやっていることは何でしょうか? ・とにかく生徒数をかき集める・合格実績を外部に打ち出す・さまざまなコンテンツで広... 限られたマンパワーで 人を雇う?いろいろ大変ですよ自分でやったほうが早い 売上を求めれば、「自分がやらなくていい仕事は人に振る」「自分にしかできない付加価値の高い仕事に集中する」が王道の経営戦略です。 しかし、僕の考えるワンオペ個人塾の場合は「人を雇わない」経営戦略です。理由を以下にまとめ... 健康でなければ続かない 教室長もワークライフバランスを雇われ教室長時代のスケジュール 当時の僕の1日は、 ・13:00教室に出勤・内勤業務あれこれ(生徒ごとのその日の授業プラン設計・講師への指示書づくり)・16:00~授業・21:30~授業終了・22:00~講師報告受け・22:30~上司報告電... 規模を求めず我が道をゆく 利益を上げ続ける塾だけが生き残る雇われ教室長をやっていたころは、とにかく目先の数字(売上・生徒数・新規申込数)に追われる日々でした。当然です、それが会社員にとっての使命ですし、自分の給料は自教室の売り上げからしか湧いてきませんから。 しかし本当の意味でやりがいのある塾経営... 資産を守る 小規模企業共済とセーフティー共済 「共済金」で節税し、資産を守る中小機構で扱う2つの「共済金」 独立行政法人 中小企業基盤整備機構(中小機構)が扱う共済金で、所得税などを節約できます。 共済金の掛け金は、退職時に受け取る形となりますので、そのタイミングで税金はかかりますが退職金にかかる税率の方が有利です... iDeCo iDeCoは受取り方で節税額が変わる!iDeCoのメリットとデメリットを簡単にチェック 僕は税理士ではないので、以下はあくまで参考まで。税理士法により質問回答はできません。 北海道のuma 以下の記述に間違いがあれば、指摘してください! iDeCo(個人型確定拠出年金)で節税で... 新NISA 忙しい教室長こそ新NISAで資産形成を新NISAで「ほったらかし」が一番いい ネットで散見する「こんなに儲かった!」という話は例外中の例外。惑わされず、男は黙って「新NISA」です。(女性ももちろん) 新NISAはご存じの通り「非課税投資枠」。配当も売却益も非課税です。個別株で... マイクロ法人の設立 マイクロ法人作って社会保険料が75万円安くなった話国民健康保険料90万円を何とかしたい 個人事業主で利益を出すと、とにかく国民健康保険料が気になります。こちらは、ある年の僕の保険料です。 ざっと、内訳を書くと・・・ ①売上 900万円②経費 180万円③青色申告控除後の所得(①-②-65万...